安全への取組み~安全スローガン~
安全スローガン
平成30年7月度安全スローガン 熱中症
2018-07-02
平成30年7月度安全スローガン
『現場で熱中症にならない為に』
もう弊社の夏の風物詩。おなじみ、熱中症です。
毎日外の現場で作業する作業員にとっては、熱中症対策はとても重要なこと。
復習もかねて、また新しい情報などを取り入れながら会議していますので、
しばらくお付き合い下さい。
※過去の熱中症に関する記事
《熱中症の予防の目安》
熱中症の予防には、作業場所にどの程度のリスクがあるのかを客観的に
判断することが重要です。
熱中症の発生リスクを知るには、気温だけでなく湿度も重要な判断材料です。
その目安となる一つに、気温、湿度、放射熱、衣類、作業状態を考慮した、
WBGT(湿球黒球温度)値 があります。
WBGT値は、暑熱環境での熱ストレスの評価を行う暑さ指数で、以下の式で算出します。
【屋内、及び屋外日かげ】
式①:WBGT値=0.7×湿球温度+0.3×黒球温度
【屋外日なた】
式②:WBGT値=0.7×湿球温度+0.3×黒球温度+0.1×乾球温度
※湿球温度…水で湿らせたガーゼを温度計の球部に巻いて観測。
皮膚の汗が蒸発する時に感じる涼しさ度合いを表す。
※黒球温度…ほとんど反射しない塗料で黒色に塗装された薄い銅板の球の中心温度。
弱風時の日なたにおける体感温度と良い相関がある。
※乾球温度…いわゆる気温。
…めんどくさいですね~。そんな時はこちらです
↓
((≡ ̄♀ ̄≡))/{ WBGT測定器~
◎WBGT値測定装置
現在、いろいろなタイプのWBGT値測定器が市販されています。
現場作業などには黒球付きが良いとされ、厚生労働省からも推奨されています。
作業環境や休憩場所等、測定器を用いて熱中症リスクを監視することが重要です。
◎WBGT値における作業レベル
現場や休憩場所のWBGT値が作業レベル基準値を超えている場合は、
熱中症予防対策の徹底を図る必要があります。
また、着用している衣類によって、補正値を加える必要があります。
(参考資料:WBGT基準値)
《作業環境の管理》
建設現場は業態として日中、炎天下の高温多湿場所での作業が避けられませんが、
できるだけ作業環境への配慮に努める必要があります。
◎WBGT値の低減
簡易的な屋根や覆いを設け、直射日光や照り返しを遮る、閉鎖空間では
外気の導入や除湿をする設備が望まれます。
◎休憩場所の確保
作業場所のそばに、冷房を備えた休憩室や風通しの良い日陰等の涼しい休憩場所を確保しましょう。
休憩場所は人が横になれる広さを確保し、冷水や氷、冷たいおしぼりなどを常備できるように、
冷水器や冷蔵庫、クーラーボックスなどを設置しましょう。
《作業管理》
休憩場所や作業環境を整備したから熱中症にはならない、というわけでは当然ありません。
暑さ指数予報の危険度の高い日や、現場のWBGT値が基準を超える日もあるでしょう。
また作業員個人のその日の体調も無視はできません。
◎作業時間の短縮等
暑さ指数危険度が高くなると予想されるような日は、
・あらかじめ休憩時間をこまめに設け、連続作業時間を短縮する
・熱中症の発症が多くなりやすい午後2時から4時前後に長めの休憩を入れる
など、作業従事者の負担を軽減するよう配慮する必要があります。
道路上など、WBGT値の低減が困難な現場では、さらなる作業時間の短縮や、
気温の低い時間帯へのシフトを検討する、確実に水分・塩分補給と休憩をとるようにしてください。
◎新規入場者等、作業従事者への熱への順化
熱中症指数の高い場所での作業は、暑さに慣れ、作業に適応しているかどうかが、
熱中症発症へのリスクに大きく影響します。
熱に慣れていない作業者は、約7日以上かけて徐々に熱に慣れるよう作業時間を調整してください。
◎確実な水分・塩分補給
脱水症状は自覚症状以上に進行していることがあります。
また、疾病や加齢で自覚症状が出にくいこともあります。このため、自覚があるないに関わらず、
定期的に水分・塩分を摂取しましょう。
水分・塩分の補給は、個人ごとの表管理が有効です。
屋外の建設作業など作業環境がWBGT基準値を超えるような現場では、0.1~0.2%の食塩水、
ナトリウム40~80㎎/100mlのスポーツドリンク等を、少なくとも20~30分にカップ1~2杯
摂取することが望ましいとされています。
◎服装
服装は透湿性・通気性の良いものを着用し、通気性の良い帽子やヘルメットを着用しましょう。
また、後部(首背面など)に日よけの垂れ布を付け、輻射熱を遮るようにしましょう。
◎巡視
作業中、作業従事者の健康状態に異常がないかどうか、現場責任者による巡視を行うほか、
作業者同士で声を掛け合うなど、相互の健康状態に留意させてください。
《健康管理》
◎健康診断結果等による配慮
疾病をもっている作業従事者は、熱中症に留意する必要があるか主治医と相談するとともに、
対応が必要な場合は責任者に申し出て、それを踏まえた作業内容の変更や短縮が必要です。
☆熱中症の発症に影響を及ぼす恐れのある疾病
・糖尿病・高血圧症、心臓病・腎臓病・皮膚疾患・精神疾患、など
◎日常の健康管理
作業従事者のその時の体調が、熱中症の発症に大きく関わる場合もあります。
チェックシートなどを用いて、作業従事者は自分の健康状態を日々チェックするようにしましょう。
また、現場責任者は作業従事者の日常の健康管理を指導し、作業開始前や巡回時に体調に十分に
気を配り、熱中症発症に影響が出るような状態がみられる場合は、作業場所や時間、内容の変更を
検討して下さい。(参考資料:熱中症チェックシート)
☆以下の症状や状態がみられる場合は注意
・風邪気味、下痢や嘔吐・前日の飲酒・朝食を抜く・寝不足など
今回はとても長くなってしまいました。
しかし、現場作業をするにあたって熱中症対策は重要です。
“ちょっと体調がおかしいな”と思ったら、
絶対に 無理はしない、させない、休む勇気を持つことが肝心です。
現場責任者をはじめとして、作業員全員でお互いに気を配りましょう。
平成30年6月度安全スローガン 高所作業車
2018-06-01
6月、一年の半分が過ぎようとしています。
弊社でも、ありがたいことに工事も受注できまして、本格的に工事を始めよう、
というところでしょうか。 と、その前に。
今のうちにちゃんと確認しておこうか、という、今月のスローガンです。
○平成30年6月度安全スローガン
『高所作業車の特性を理解し、
もう一度安全について考えよう』
出ました。高所作業車です。当社の工事になくてはならない相棒です。
忙しくなる前にしっかり点検、確認して、今年も安全に使えるように
しましょう。
◎高所作業車の始業点検
〇静止点検
まず車両に乗込む前に、車体の周辺から目視点検します。
損傷・ガタつき・油漏れの有無、取付けに異常がないかをチェックします。
普段からよく観察することで、異変にも気づきやすくなります。
~点検ポイント~
・ジャッキ(アウトリガー)
・下部操作装置
・ブーム
・バケット
・上部操作装置
・バケット平衡取り装置
(※調整バルブが完全に閉じているか確認する。
閉じていないとバケットが傾き危険!)
〇作動点検
つぎに実際に各部を操作して、正しく作動するか、正しく停止するかを
点検します。
この時、車両はできるだけ周囲に障害物のない水平な固い地盤で、
必ずバケットは無負荷で下部操作をします。
~点検ポイント~
・PTO(Power Take Off)レバー
・ジャッキ(アウトリガー)
・ブーム
・バケット
・安全装置
《PTOレバー》
・レバーの切替え具合、異音の有無を確認
《ジャッキ・ブーム・バケット》
・レバー操作に合わせ、作動・停止がスムーズに行えるか
・レバーの動きはどうか、確実に中立位置に戻るか
・ひっかかりはないか、ガタや遊びがないか
《安全装置》
・インターロック装置、非常用ポンプ装置、停止スイッチ、
作業範囲規制装置などの安全装置の仕組みを理解し、作動確認を行う
◎安全装置の種類としくみ
①インターロック装置
車両の転倒を防止するための装置で、ジャッキインターロック装置と
ブームインターロック装置があります。
いずれもインターロック装置が働くと、ジャッキ又はブームの作動が
できなくなります。
・ジャッキインターロックが作動した場合
⇒4本のジャッキが完全かつ車両の水平を保つように操作
・ブームインターロックが作動した場合
⇒ブームをブーム受けに確実に格納
②非常用ポンプ装置
作業中にエンジンやプロペラシャフト、油圧ポンプにトラブルが生じると、
各作動ができなくなります。
そのため緊急用として、車両用バッテリを電源とした非常用ポンプを使って、
油圧を発生させ、各作動を行います。
!非常用ポンプ作動に関する注意!
・一回の作動時間は30秒以内、
再度行う場合は30秒以上の時間をおいてから行うこと
③停止スイッチ
停止スイッチを押すと、ブーム・バケットの作動をすべて停止できます。
・下部で停止スイッチを押す⇒上・下部、全ての操作ができなくなる
・上部の停止スイッチを押す⇒下部にある上部キャンセルスイッチを
入れることで、下部操作のみできるようになる
!停止スイッチ作動に関する注意!
・作動中、操作レバーを停止位置にしても停止しない、レバーがものに接触して
戻せなくなった時などに使用する
・停止スイッチを押すと、ランプが点灯し作動停止、再度押すと停止を解除する
・作業中にブームを動かす必要がない時、停止スイッチを押しておくと、誤って
操作レバーに触れても動き出すことがない
・ジャッキ・ブームが自然降下時は、停止スイッチを押しても止まらない
④作業範囲規制装置
ブームが作業範囲図に示す作動限界位置に達したら、指導的に動きを停止し、
作業中の転倒を防止します。作業範囲図は車両操作部に表示されているので、
事前に確認しましょう。
◎傾斜地での車両設置方法
以下、傾斜地での作業車設置の手順及び注意事項です。
信号はいろいろなところにあります。もちろん、坂の途中などにも。
普段から意識して、安全にしっかり設置できるようにしましょう。
①駐車の仕方
・傾斜地では必ず車両前方を前下がりに駐車し、駐車ブレーキを確実にかけ、
フートブレーキを外しても動かないことを確認する
・全部のタイヤに輪留めをセットする
・傾斜角7度を超える傾斜地には高所作業車を使うことはできない
②ジャッキセット
・傾斜地では「ジャッキ自動張出し」は使用しない
(前後順次作動機能・自動水平設置機能付きの車両を除く)
・ジャッキセットは必ず前ジャッキ⇒後ジャッキの順で行う
・ジャッキがジャッキベースに接した時点で一度止め、ベース位置を
確認してからセットする
③車両の水平確保
・路面の傾斜にかかわらず、車両が水平になるようにジャッキアップする
・このとき車両の前後方向の水平が確保できない場合は、傾斜角度3度を
超えないようにする(ただし、左右は必ず水平確保)
・ジャッキベースを使用して水平を確保する場合は、2枚20㎝以内が限度
・全てのジャッキに荷重がかかり、全てのタイヤが地切りしていることを確認
④ジャッキの格納
・作業が終了したらブームを完全に格納
・ジャッキの格納は必ず後ジャッキ⇒前ジャッキの順で行う
・ジャッキ格納の際は、タイヤが地面に接した時点でいったん止め、輪留めが
タイヤに確実にかかっていることを確認してから操作を続ける
◎高所作業車の取扱注意事項
〇軟弱地盤などでの注意
・路肩や水気の多い軟弱な地盤にジャッキを張って作業をする場合、
荷重が多くかかったジャッキが沈んで転倒するケースがあるので注意する
・軟弱な地盤ではジャッキが沈まないように適切な措置を講じる
・マンホールや側溝のふたなどの上に直接ジャッキをセットしない
(割れる可能性あり)
〇安全帯の使用
・バケットへの搭乗者は、保護帽・安全帯を正しく身に着ける
・構造規格に適合したものを使用し、変形、損傷したものは使用しない
・登場したら直ちに安全帯のフックをバケットのフック掛けに確実にかける
※参考:過去安全会議参照 ⇒ 平成29年2月保護帽・平成28年5月安全帯
〇作業位置付近での注意
・旋回・起伏操作はブームが伸びているほど動きが早く、衝撃が大きくなる。
作業位置付近での旋回・起伏はアクセルを低速に切り替え、レバー操作を
1本ずつ行うか、伸縮又は首振り操作で位置決めを行う
いかがでしょうか。
「高所作業もバケットの中だったら安全!」というわけもなく、
やはり日々の点検の有無や、使い方次第では大事故にも繋がりかねません。
…もし、ブームを伸ばした状態でもし突風にあおられたら。
…もし、車体がバランスを崩したら。
…もし、使用中にもし故障してしまったら。
いつ、そんな“もし”が起こるかわかりません。
どんな優れた機械でも、それを使うのは人間です。
“もしあの時こうしていれば・・・”というような、“もし”が起こらないように、
日ごろから点検、確認、正しい使い方をしていきましょう。
平成30年5月度安全スローガン
2018-05-01
○平成30年5月度安全スローガン
『悪天候時にやるべきことを把握し、
作業の危険・リスクを回避しよう』
建設業では、屋外での作業が多くなります。
屋外作業の時、もっとも仕事に影響を与えることがありますが、なんだかわかりますか?
① 天気 です。
少々の雨程度では作業中止はないかと思います。
工期もありますし、機器のリース費や作業員の労務費も無駄になり、余程のことがなければ
手を止めることはないでしょう。
しかし、台風やゲリラ豪雨など、悪天候時は別です。(当たり前ですが)
作業ストップの判断には、気象庁発表の注意報・警報などが目安になります。
現場に向かう前、出勤前などにその日の天気予報を確認したり、怪しいな、と思ったら、
現場でも気象情報を確認できるようにするとよいかと思います。
《参考※落雷に関する安全会議⇒平成28年9月》
また、労働安全衛生法では、条文で悪天候時に禁止と規定されている作業があります。
労働安全衛生規則【安衛則】に記載されています。
例えば、弊社で関係する作業では、高所作業があります。
【安衛則】第522条
事業者は、高さが2メートル以上の箇所で作業を行う場合において、強風、大雨、大雪等の
悪天候のため当該作業の実施において危険が予想されるときは、当該作業に労働者を従事させてはならない。
また、信号灯器や柱のの吊上げに移動式クレーンも使用します。
強風時のクレーン作業は禁止されています。
【クレーン則】第74条の3
事業者は、強風のため、移動式クレーンに係る作業の実施について危険が予想されるときは、
当該作業を中止しなければならない。
その他にも、悪天候時に禁止されている作業を簡単に一覧にしました。
上記の真ん中の資料をクリックして、よければご確認ください。
ところで、この大雨などの悪天候、どの程度で悪天候、というのでしょうか。
気象庁発表の警報 = 悪天候 か、というと、そうではありませんでした。
◎悪天候の定義
安衛法では、悪天候は別の定義がありました。
条文に明記されているわけではないようですが、労働基準監督署からの通達で定義されているそうです。
以下に簡単にまとめますと、
【基発第309号】(昭和46年4月15日)
[大雨]・・・一回の降雨量が50mm以上の降雨
[大雪]・・・一回の降雪量が25cm以上の降雪
[強風]・・・10分間の平均風速が10m/秒以上
[暴風]・・・瞬間風速が30m/秒以上
※一回に、というのがどの位の時間か、わかりにくいですが、仮に一時間とすると、50mmとはいわゆる
“バケツをひっくり返したような雨”(by気象庁)になります。
これでは、屋外作業は無理ですね。
さて、悪天候の他にもう一つ、屋外作業で影響を及ぼす事象があります。
② 地震 です。
地震は前触れもなく起こりますので、揺れたら即作業は中断します。
しかし、作業中気が付かないような微震では手を止めたりはせず、体に大きな揺れを感じた場合に中断の
判断をするかと思います。
安衛法では、地震の際の対処として、地震後に設備等に不具合等がないか点検することを定義したものがあります。
とはいえ、震度1や2程度の揺れでは影響は少ないものと考えられます。
点検を行う目安は、中震以上、というものです。こちらも、基発で定義されています。
【基発第101号】(昭和34年2月18日)
[中震以上の地震]・・・震度階級4以上(計測震度3.5以上)
震度4以上ですと、乗り物内でもはっきり揺れを感じるようです。
明らかに「あ、地震だ!」と感じる揺れ、ということですね。
この点検は、地震のほか、前述の悪天候後にも行うよう定義されています。
こちらも一覧にまとめましたので、上記資料の右、悪天候・天災後に点検が必要な作業をご確認ください。
これらの点検を疎かにすると、地震でボルトが緩んでいた、などが原因で倒壊事故につながる可能性もあります。
地震や、悪天候の後には点検・安全確認をし、それを記録に残しておきましょう。
自然災害は、人の手ではなす術もなく、いつでも起こり得ることです。
そして、屋外作業は自然の影響からは逃れられませんので、それらを前提として作業を進める必要があります。
確実に我々がコントロールできることは、作業方法や実施の有無、そして事後の適切な対処です。
悪天候や天災時に作業を中止する、事後に確実に点検を行うことでも、事故を防ぐことができます。
また、記録に残すことで、次の安全対策にも繋げることができます。
自然相手に人ができることなど限られています。
我々には地震を止めることも、雨をやませることもできません。
ですから、今、できることを確実に行いましょう。
それが、屋外作業を行うにあたって、とても重要なことです。
~おまけ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
※安全会議後※
安全委員:「今回はだいじょぶです!まともな内容です!」(`・ω・´)キリッ
わざわざ報告を頂きましたとおり、いい内容だったと思います。お疲れ様でした!
平成30年4月度安全スローガン
2018-04-03
○平成30年4月度安全スローガン
『心・技・体を鍛えて一回り成長しよう』
いったいどこの部活でしょうか。
いえ、大野信号の4月の安全テーマです(ホント)
当社安全会議は、毎年4月に担当が変わり、担当がテーマを決めています。
本年度はどうやら熱い男が担当のようです。
一年間どんなテーマが出てくるか、楽しみですね!(まとめるの怖いけど)
心が変われば態度が変わる。態度が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。運命が変われば人生が変わる。
↑このような言葉を聞いたことはないでしょうか。
ヒンドゥー教の教えの一節ということですが、野村監督の名言、と認識
されている方もいらっしゃるのでは。
今月のテーマは(抽象的すぎてわかりにくいかもしれませんが)、
『余裕のある今の内に、心身を鍛えてブレない自分になろう』
ということです。
朝起きてから、夜眠りにつくまで、様々なことが私達の心の平安を脅かします。
些細なことでもイライラ、モヤモヤがつのって、仕事でもミス、家に帰っても
もなんだか休めた気がせず。。誰しもこんなことはあるのではないですか?
そこで、そのまま次の日の朝を迎えて「今日もまた仕事かぁ・・」という人と、
翌朝にはすっきり「よし!今日も頑張ろう!」と思える人、両者にはどんな差が
あるのでしょう。
ひとつは、“メンタルの強さ” があります。
今回は、メンタルを強化するポイントをあげてみます。
◎メンタル強化のポイント
①明確な目標・ゴールを決める
心を鍛えよう!と思ったときに、まずは何をするか。
まず、どんな自分になりたいかをイメージします。
たとえば・・
・少々のことで心が動揺しない自分
・プレッシャーに負けず、いつでも本来の力が出せる
・物事を最後までやり遂げる
・周囲の声に惑わされず、平静な心を保てる
・少々のショックからはすぐ立ち直ることができる
・些細なことでイライラしない
・悪い誘惑に負けない など。。
②心身のコンディショニングを意識する
目標とする自分像が決まったら、心身を整えるようにしましょう。
ふだんは温厚な人でも、睡眠不足で食事もまともに摂れないような
状況に長期間置かれたらどうでしょうか。
睡眠時間の確保・バランスのとれた食事は心身が円滑に機能する上での
基本条件です。
定期的に休養を取り、心身が疲れすぎてしまうことを防ぎましょう。
栄養面に関しては、メンタル強化に有効な食材もあります。
アジやサバなどの青魚類には、DHAなどの抗うつ効果のある物質が
含まれます。日ごろの食事にとり入れてみてはいかがでしょう。
③心の敵はストレス!ストレスを上手に解消する
心を鍛えるとは、精神医学的にどんな環境にあっても脳内環境を
正常に保つ事だと思われます。
脳内環境を悪化させる最大の要因はストレス。
ストレス対策に効果的なことは個人で違います。
自分が楽しい!気持ちいい!と思える事柄を探しましょう。
気の合う仲間と愚痴をこぼす、飲み会ではしゃぐ、趣味をつくる、
なんでも結構です。
軽めの有酸素運動もいいですね。
いかがでしょうか。
忙しい年度末をクリアしての今だからこそ、取り組みを始めるには
ちょうどよい時期かもしれません。
先月のスローガンも忙しさの焦りから怪我をしてしまった、という
お話でしたが、今時期から心を鍛え、落ち着いて考える癖を身につけて
いれば、繁忙期でも柔軟に対処できるのではないでしょうか。
・・・よし、なんとか安全までつながった!(`・Д・´)
平成30年3月度安全スローガン
2018-03-05
年度末になりました。
当社、いつもより余計に回っております絶賛繁忙期中でございます。
そんな中から今月のスローガンです。
○平成30年3月度安全スローガン
『忙しい中で危険を回避するために』
今回は他社で実際に起きた災害事例を踏まえて、危険回避について考えます。
<災害事例>
!携帯用グラインダーによる指の切断事故
<災害発生状況>
①工期の迫った中古住宅の改造工事において、押し入れ奥の鋼材を切断する為、
手持ちグラインダー(切断用携帯研削盤)を使用していた
②押し入れ奥のため、暗く、狭かった
仮設の電灯を設置し、体が入らなかったため、両手を伸ばして作業した
③本来、法令で定められた通り研削盤は保護カバーがついているが、そこでは
狭いところでの作業はカバーを外して作業を行うことが慣例化していた
④切断作業中に考え事をして手が滑り、グラインダーを落としてしまった
グラインダーは狭い作業場で跳ね返り、指を切断する事故に至った
<発生原因>
!保護カバーを外して切断作業をした
<間接的原因>
①その会社の従業員は職長教育を受けたものはいなかった
②その会社の従業員は研削といしに関する特別教育を受けていなかった
③研削といしにはカバーが必要であることを認識せず、作業のやりやすさを
優先、狭所での作業ではカバーを外すことが通常行われていた
④機械の取扱説明書を読んでおらず、常に読めるように携帯もしていなかった
⑤機械の日常点検を行っていなかった
◎忙しいからこそ基本を大切に
この災害事例において、グラインダーを落としてしまうきっかけになった
考え事とは、翌日の作業の手配のことを考えていたそうです。
工事工程が押している中、焦りがあったと思われます。
工事工程への焦り、この時期にはよくありがちで、ヒューマンエラーにも
繋がり易くなってしまいます。
もし、忙しくても作業の前に作業の安全確認していたら。
もし、忙しくても工具を定期的に点検していたら。
このような災害は防ぐことができたかもしれません。
忙しいからこそ、焦らず丁寧に基本を大事にする必要があります。
バタバタしているとき、個人的に、思い出す言葉があります。
昔恩師に言われた言葉。
『慌てず急げ』
…矛盾しているような、意外にそうでもないような…
どうしても慌ててしまう方は、このセリフを思い出してみると
いいかもしれません。(補償はしません)