安全への取組み~安全スローガン~
安全スローガン
令和元年7月度安全スローガン
2019-07-02
令和元年7月度安全スローガン
『適度な休憩と適切な水分補給で
酷暑を乗り切ろう』
ここ数年ではもうお馴染みの酷暑対策として、7月は水分補給についてです。
正しい水の飲み方、知っていますか?
どうやらゴクゴク飲めばいいわけではなさそうです。
〇身体と水
ヒトの身体にとって、大部分を占める成分は“水”です。
成人では体重の約60%が水分であると言われます。
血液やリンパ液だけでなく、各細胞それぞれも水分を含んでおり、
それらが循環し酸素や養分を隅々まで届けて生命を維持しています。
また、恒温動物であるヒトは、外部環境の変化にかかわらず、
常に一定の体温や体内環境を保って生きています
(恒常性維持(ホメオスタシス)といいます)。
これは水の熱しにくく冷めにくいという性質があるゆえに可能なのです。
〇健康な体と水分の出入り
体温調節には発汗も関わるのはご存知の通りです。
暑い場所、運動や発熱などの発汗はもちろんですが、これ以外でも
ごく普通の生活でも自然と汗はかいています。
また、呼吸でも水蒸気が発生しますし、このほか、尿や便としても
排出されます。
これをまとめますと、
〈1日の排出量〉
汗:約500ml(通常時)・呼吸:約500ml・排泄物:訳1500ml
⇒約2500ml
一方、水分補給はどうでしょうか。
一般的な生活の成人であれば、食事による摂取や体内代謝で生成される
水分のほかに、不足分を補給する必要があります。
〈1日の摂水量〉
食事:約1000ml(3食)・代謝生成水:300ml⇒約1300ml
2500mlの排出に対して、日常摂取1300ml+補給1200ml
つまり、一般的な生活の上では、水は1日1200ml程度を目安に摂取
する必要があります。
〇水分不足が招く脱水症状と熱中症
生命維持の要である水の過不足は、健康に悪影響を及ぼします。
特に、水分不足から起こる脱水症状や熱中症は要注意です。
のどが渇くことは水分を早く補給して!という身体からのSOSです。
これを無視すると、脱水状態となり、ふらつき、吐き気、頭痛や
めまいなどの症状が出てきます。
さらに深刻になると、水分不足により体内のミネラルバランスが崩れ、
体温調節もできなくなります。これが熱中症です。
熱中症が命に係わるのは、水分不足により身体の恒常性が保てなくなる為です。
〇正しい水分補給の仕方
では、とりあえず水をカブカブ飲めばいいのでしょうか?
前述の通り、身体には恒常性があります。
常に一定に保っている=体内のミネラル濃度なども一定です。
一度に大量に飲水しても、濃度バランスをとるために排出されてしまいます。
むしろ、体内の水分管理をする腎臓に負荷をかけることになります。
水分を効率的に摂取するためには、1日にコップ1杯を8回程飲むと良いそうです。
|
就寝中もコップ1杯程度の汗をかいているとされる
|
|
食前に1杯飲むことで胃腸を刺激し、消化を助ける
|
|
おやつタイム。糖分や利尿作用のある飲料には注意
|
|
食前または食中に。消化吸収に役立ち、食べ過ぎ防止にも
|
|
おやつタイム。糖分や利尿作用のある飲料には注意
|
|
食前・食中。お酒は利尿作用があるので同時に水分補給も
|
|
言わずもがな汗をかくので、入浴前または後に1杯。
|
|
睡眠中に失われる水分を補給。
|
気を付けるべきは、取り入れる飲料の種類。
お茶やコーヒーなどカフェインを含むもの、アルコールも利尿作用があるので、
飲みすぎると排出を促してしまいます。
また、ジュースは糖分が多いのでカロリー過多にもなりやすいです。
スポーツドリンクも手軽に電解質やアミノ酸を摂取できますが、糖分も多い
ので飲みすぎには注意が必要です。
〇身体の声に耳を傾けて水分補給を
効果的な水分摂取方法はわかりましたが、どのような水が良いのか、
またコップ1杯とはどのくらいでしょうか。
水分補給としては水道水で十分だそうですが、ミネラルウォーターであれば
ミネラル補給もできますし、水の種類ではなく水分をとるということが大切です。
コップ1杯、とは、容器8分目(約150ml)になりますが、飲んでおいしい、
と感じる量がその時に身体が必要としている量です。自身の身体の声を聴き、
身体が喜ぶ水の飲み方をしましょう。