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株式会社大野信号設備工業
〒273-0134
千葉県鎌ケ谷市西佐津間1丁目7番地29号
TEL.047-445-0603
FAX.047-445-1628
1.交通信号機の設置工事
2.とび・土木工事業
3.産業廃棄物の収集運搬業
4.上記各号に付帯する一切の業務
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千葉県知事許可(特定)第3239号
電気工事業
千葉県知事許可(一般)第3239号
とび・土木工事業
千葉県知事許可 第01200178218号
産業廃棄物収集運搬業許可

安全への取組み~安全スローガン~

安全スローガン

令和元年10月度安全スローガン 

2019-10-01
安全会議R元年10月

令和元年10月度安全スローガン

『吊荷の重量・吊り位置の確認、良し』


今回のテーマは車両積載型トラッククレーン(いわゆるユニック車)での作業

について、労働災害事例をもとに注意事項を確認していきます。

災害事例は厚労省『職場のあんぜんサイト』より、車両積載型クレーンの転倒
による死亡事故です。
 
《事故例》
 被災者の操作する車両積載型トラッククレーン(以下、小型移動式クレーン)は、
 定格集荷重を超える荷を吊り上げていたため転倒、被災者は下敷きとなった。
 
《発生状況(要約)》
 ①被災者は現場代理人補助者AよりU字溝のフタ(365kg(1枚)×6枚)を発注者
  資材置き場へ運ぶ指示を受けた。
 ②移動式クレーンへの積込みは、玉掛有資格者Bが玉掛作業を担当した。
 ③Bは、全ての積荷を一度に荷台から下すのは困難と考え、被災者に
  「2~3回に分けて下そう」と伝えたが、Aには詳細を伝えなかった。
 ④Aと被災者が資材置き場へ到着、被災者は単独で荷下ろし作業を開始、
  Aは他用のためその場を離れた。
 ⑤Aが何気なく振り返って見たところ、クレーンが旋回していたが、数秒後、
  移動式クレーンがゆっくりと傾き始めた。クレーンはそのまま転倒し、
  被災者は現場にあった別資材とクレーンに挟まれ死亡。
 
《原因》
 ・移動式クレーンの空車時定格総荷重(最大約1.2t)を超える荷を吊り上げ、
  旋回したこと。 (U字溝のフタ、重量2.19t)
 ・積荷の荷重、使用する移動式クレーンの種類や性能、作業場所の広さや
  地形等を考慮したうえで、作業方法を検討していなかったこと。
 ・複数の玉掛用具を使用したことにより、荷ぶれが生じ、偏荷重が起きた
  可能性がある。
 ・玉掛有資格者Bの「2~3回に分けて下すように」という指示が
  Aには伝えられず、作業手順を確認すべき立場であったAは、過荷重
  であることを十分に認識していなかった。
 ・玉掛け技能の無資格である被災者が、玉掛作業を行った。
 
《対策》
 ・移動式クレーンでの積み下ろし作業の前に、荷の荷重、使用する
  車両の性能、作業場所の広さ地形などを考慮した作業計画を作成する。
 ・玉掛業務は、荷の形状等に応じた適切な玉掛用具を使用する。
 ・情報共有を徹底し、現場での疑義は責任者に報告、支持を仰ぐ。
 ・作業者には、移動式クレーンと玉掛けの資格を有する者を充て、
  無資格者に従事させない。
 
  以上が災害事例の要約ですが、これを弊社に充てはめてみましょう。
 資格に関しては玉掛と小型移動式クレーンは全員修了していますので、
 これはいいとして。
  他に見落としがありそうな点はどこでしょうか。
 事例にはありませんが、クレーン転倒、ということは過荷重であった
 こと以外にも、アウトリガー張出が不十分ということも考えられますし、
 地面の状態も悪かった可能性もあります。
  このことから、作業場の路面状態を確認する、アウトリガーの下に
 敷く敷板、積荷の荷重とクレーンの定格総荷重、荷重に適した玉掛用具
 の選定も事前に確認しておく必要がありそうです。
 
  また、事例では被災者が単独でクレーン作業をしたようなので、
 リモコン式でしょうか。
  リモコン式は確かに単独で行えるので効率はいいですが、安全確認も
 一人で行わなければなりません。有資格者における作業でも、
 「吊荷り重量、吊り位置、良し!
 声に出すことでより安全に作業を行うことができるでしょう。
 
  他にも気を付けたいのが、架空線や地下埋設物等の損傷事故です。
 クレーンのブームを伸ばしたまま車両を移動させると、架空線(電線)に
 引っ掛かり切断してしまうことがあります。(高所作業車も同様)
  施工前に現地調査をし、架空線の種類(管理者)、場所、高さなどを
 調べる必要があります。
  また、作業者への周知の徹底、目印をつけたり、カバーなどで保護をする、
 誘導員を配置して、合図・誘導をしてもらうことも有効です。
 
  地下埋設物に関しても同様に、事前の調査が重要となります。
 良く調べないで掘削すると、埋設物(管路等)を損傷する可能性もあります。
 埋設のガス管などは爆発事故にも繋がりかねません。
 実際に弊社でも、掘削前に管理者に埋設物の照会をかけ、立会依頼、
 試掘調査などを行っています。
 
  いづれにしても、事前調査と、それに基づいた計画を立て、適切な作業を
 すること、また作業員全員が安全に作業できるよう、互いに目を配り、声を
 掛け合うことが重要かと思います。
  現場の状況が多様化する中、敷板の使用、地切り確認、玉掛者の合図を
 徹底して無事故作業をしましょう。