安全への取組み~安全スローガン~
安全スローガン
平成29年2月度安全スローガン
2017-02-06
頭部を守るためのヘルメット(保護帽)、現場作業には不可欠です。
災害対策でご家庭でも用意している方もいるのでは。
ところでそのヘルメット、本当に安全ですか?
○平成29年2月度安全スローガン
『保護帽を適切に着用し頭部の負傷を未然に防ぐ』
一口にヘルメット(保護帽)といっても、実はいろいろ種類があります。
そのヘルメットが作業内容に合わなかったり、使用方法が不適切な場合、
頭部を守ることができないかもしれません。
今回はヘルメット(保護帽)について、調べてみました。
《保護帽の種類》
○飛来・落下物用と墜落時保護用
保護帽は性能は労働安全衛生法に基づく「保護帽の規格」により
飛来・落下物から保護するための規格(飛来・落下物用)と、墜落時の危険を
防止するための規格(墜落時保護用)が定められています。
「保護帽の規格」では、保護性能と試験方法が定められており、検定機関
による型式検定に合格した製品のみ、保護帽として製造販売できます。
検定合格品には、必ず“型式検定合格番号“が記された検定ラベルが
貼ってあります。
○電気用
電気用保護帽もあります。こちらは「絶縁用保護具等の規格」により
帽体の電気的な絶縁性能と試験方法が定められています。
この規格では、使用時の電圧別に三段階の種別が定められ、こちらにも
型式検定合格番号が検定ラベルに記載されます。
高電圧用(3,500V~7,000V)の規格をもつものが多いようです。
当社で使用している保護帽もこちらのタイプです。(写真右参照)
○材質による選び方
保護帽の性能は材質によっても変わります。
材質ごとにそれぞれ長所短所があるので、作業内容や環境に合ったものを
選ぶ必要があります。
~主な材質~
①FRP(繊維強化プラスチック)
…衝撃吸収、熱・薬品には強いが、絶縁性が低い。電気作業は不向き。
・衝撃吸収◎ ・耐熱◎ ・耐薬品○ ・耐候性◎ ・耐電性×
②PC樹脂(ポリカーボネート)
…衝撃吸収、耐熱性は良いが、薬品・油脂に弱い。
塗装業、設備業など、薬品・オイルなどを使う作業は不向き。
・衝撃吸収◎ ・耐熱○ ・耐薬品× ・耐候性○ ・耐電性◎
③ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)
…一部の薬品には弱い、自己消火性がないので溶接などには不向き。
・衝撃吸収○ ・耐熱△ ・耐薬品△ ・耐候性○ ・耐電性◎
④PE樹脂(ポリエチレン)
…薬品・油脂に強い、表面が柔らかく、傷などがつきやすい。
塗装・機械設備業など薬品・油脂を使う作業に最適、溶接作業は不向き。
・衝撃吸収○ ・耐熱× ・耐薬品◎ ・耐候性○ ・耐電性◎
《保護帽の着用方法と注意点》
○着用前の点検
保護帽も使用するうちに劣化や損傷により安全性が損なわれていきます。
外見に異常が見られたら、使用を中止しましょう。
日本ヘルメット工業会において、使用前の点検20のチェックポイントを
紹介しています。こちらを参考にチェックするとよいと思います。
また、傷等が見当たらなくても、劣化はしています。
使用開始から約3年を目安に(FRPは5年)、新品に交換しましょう 。
○正しい着用方法
①保護帽はまっすぐに深くかぶる。(後ろに傾けたりしない)
②ヘッドバンドを頭の大きさに合わせて調節し、確実に固定する。
③アゴひもを緩みがないようにしっかりと締める。(着用中はゆるめたり外さない)
ヘルメットをかぶる=工事の人 といってもいい位、現場作業の必需品、ヘルメット。
ヘルメット自体は、ホームセンターや通販などでも気軽に手に入れることができますが、
かぶっていれば安全、というわけではありません。
作業内容に合わせて、適切な材質を選び、正しく着用して、安全に安心して作業できる
ようにしましょう。