安全への取組み~安全スローガン~
安全スローガン
8月度安全スローガン
2016-08-05
○8月度安全スローガン
『熱中症の症状と原因を理解し、作業時に
体調を崩さぬよう、予防と対策に努める』
先月に引き続き、熱中症関連の内容です。
前回の内容を踏まえ、今回は予防・対策についてです。
《熱中症の症状と重症度》
熱中症の症状は重症度で3段階に分かれています。
○Ⅰ度(軽症)→ 現場での応急処置で対応できる
① 熱失神 … めまい・立ちくらみ・失神
・皮膚血管の拡張により血圧低下、脳血流減少によって起こる
② 熱痙攣 … 筋肉痛・こむら返り(手足がつる)・大量発汗
・大量発汗ののち、水だけの補給で血液塩分濃度の低下で起こる
○Ⅱ度(中等症)→ 病院搬送が必要な場合も
熱疲労 … 頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感
・水分補給が間に合わず、脱水症状によって起こる
ほかにも下痢・寒気・集中力、判断力の低下の症状も
○Ⅲ度(重症)→ 入院して集中治療が必要な場合も
熱射病 … 意識障害(呼びかけに応じない)・痙攣・運動障害・体温高い
・熱射病はⅡ度の熱疲労が重なり合って起こる
《熱中症の応急処置まとめ》
①涼しい場所に移動し、衣服をゆるめて休息をとる
②首元、脇の下、そけい部を冷やす
③意識があり、嘔吐がなければ水分補給させる
④顔が赤い→頭を高く、顔が青白い→足を高くして寝かせる
⑤意識がない、急激な体温上昇は救急車を呼ぶ
《熱中症の予防》
①水分をこまめにとろう
のどの渇きがなくても、こまめに水分を取りましょう。
スポーツドリンク、経口補水液などは汗で失われた塩分も補給できます。
外出時に飲み物を携帯し、すぐ水分補給できるようにしましょう。
②塩分を程よくとろう
日々の食事で程よく塩分をとりましょう。
大量の汗をかく際は特に意識してとりましょう。
しかし、とりすぎには要注意です!
持病のある方は主治医の指示に従ってください。
③睡眠環境を快適にしよう
通気性の良い寝具を使う、またエアコンや扇風機を上手に使い、
十分な睡眠をとれる環境にしましょう。
④丈夫な体を作ろう
日々のバランスの良い食事、しっかりとした睡眠をとり、
熱中症にまけない体つくりをしましょう。
⑤気温、湿度に注意しましょう
屋外はもちろんですが、室内でも気温・室温には注意しましょう。
熱中症の発生場所は6割が室内というデータもあります。
室内だからと油断せず、エアコンや扇風機を使って快適な温度に保ちましょう。
⑥衣服を工夫して暑さを調整しよう
麻や綿など通気性の良い素材を選んだり、吸水性や速乾性のある生地を
選ぶとよいでしょう。
綿100%の生地より、ポリエステルなど化学繊維混合の生地のほうが、
汗をかいても乾きは早いです。
⑦日差しを避けよう
帽子やタオルなどで、直射日光に当たらないように工夫しましょう。
首元をタオルでガードするだけでも違います。
また、可能ならなるべく日陰で行動するようにしましょう。
⑧冷却グッズを利用しよう
冷却シート、スカーフなど、グッズを利用して効率よく冷やしましょう。
首すじなど太い血管のある場所が効果的です。
⑨休憩をこまめにとろう
暑さや日差しにさらされる環境で活動するときは、こまめに休憩をとり、
無理をしないようにしましょう。
夏の現場作業はとても過酷な状況の場合が多いです。
日々の個人の体調管理とともに、責任者も状況に応じて休憩をはさむなど、
全員で熱中症予防に十分配慮しましょう。
また、熱中症の症状、症状の重症度を把握し、
適切な処置ができるようにしましょう。