安全への取組み~安全スローガン~
安全スローガン
9月度安全スローガン
2016-09-05
9月に入りまして、いまだ大気の不安定な状態が続いておりますね。
この時期、台風・雷雨やゲリラ豪雨なども多発します。
電気工事をするにあたって、お天気の変化は事故防止のためにも
十分気を付けなければいけない要素となります。
○9月度安全スローガン
『雷の対処法を知り、落雷事故の防止に努める』
《雷雲と雷》
雷は雷雲から生まれます。では、どのように発生するのでしょう。
雷雲(積乱雲・入道雲)の発生条件は、2つあります。
◎大気が不安定
◎きっかけの上昇気流
大気上層に寒気があり、下層に水分を多量に含む暖気がある状態を、
『大気が不安定』といいます。
この状態の時に、暖かく湿った下層大気を押し上げる
『きっかけの上昇気流』があると、雷雲(積乱雲・入道雲)が発生します。
この積乱雲は縦方向10キロ以上も高く成長し、その上部は水蒸気が冷やされ、
氷の粒子になります。
氷粒子は気流に撹拌されぶつかり合い、やがて静電気が発生します。
その静電気が蓄積、雷となり、雲の中で帯電した雷が、
空気の絶縁抵抗の限界を超えた時に、落雷となります。
《落雷》
落雷は雷雲があれば、場所を問わずあらゆるところで発生します。
一度落雷してから、次の落雷が起きる可能性のある距離範囲は、
0~30キロ圏内と言われます。(頻度が高いのは3~4キロ範囲)
”ゴロゴロ…” という雷鳴の聞こえる距離は、最長で10~14キロ。
つまり。。
雷鳴が聞こえた時には、
その場所はすでに落雷の射程範囲です!
雷鳴を聞いてから避難しても遅いということです。
すぐに避難できる状態・場所であればよいですが、作業中だったり
安全な場所がみつからない場合もあります。
なるべく事前に察知、警戒する必要があります。
《落雷から身を守る》
①屋外作業やレジャーの前に、気象情報を確認
先ほど述べたように、雷雲の発生には条件があります。
天気予報で『大気が不安定』というキーワードを聞いたら、
「雷が発生するかも」と心構えをすることができます。
現地で前もって避難場所の確認をすることもできるでしょう。
②雷警報器の携帯
雷鳴が聞こえる前に避難することは困難です。
雷は発生時間も短く、現在の気象観測体制ではなかなか事前の予測が
難しいのが現状です。
雷警報器で雷雲の接近を知れば、より早く安全な場所に避難できます。
また、離れた場所の雷雲によって起こる、河川の増水なども予見できます。
③安全な場所への避難
間に合わず雷に遭遇してしまった場合、速やかに安全な場所に
避難しましょう。
《安全な場所・危険な場所》
◎十分安全な場所
・鉄筋コンクリート建築物、戸建て住宅などの本格的木造建築物
ただし、壁から2m以上、電灯・電話線などつつながる電化製品
からも1m以上離れ、部屋の中心に。
水回りも水道配管などを伝わる可能性があるので近づかない。
◎比較的安全な場所
・高さ5~30m以上の物体の保護範囲。
ただし物体から4m以上離れること。
もしその物体に落雷した場合、雷が横に走り、
被雷する可能性がある。
・自動車など乗り物の中
周囲を鉄で作られた乗り物は、雷が外部を伝わるため、車内は
比較的安全です。
車窓付近・金属部などに触れないよう、車内のなるべく中心に。
ただし、サンルーフやオーブンカー、カートなどは意味がありません。
◎危険な場所・行為
・高さ5m未満の物体の周囲、高さ5~30m以上の物体の保護範囲外、
開けた場所(ゴルフ場・ビーチなど)、森林の中、テントなどの中、
自転車・バイクなど。
※このような場所からは、姿勢を低くした状態で早急に避難しましょう。
・傘をさす、ゴルフクラブを振り上げる、など。
※自ら避雷針を立てているようなものです。
◎危険な場所から移動できなかった場合
・その場で足を揃えて耳をふさぎ、しゃがんで雷が過ぎるまで待つ。
※その際、地面との接点を小さくする為に、かかとは地面から離し、
頭も低くします。
「寝そべった方が低い」と思いがちですが、地面との接面が多いと、
近くに落雷した場合、地面を雷が伝わり、けがをします。
信号機工事の場所は、街中や山あい、田畑の中の道などいろいろあります。
天候の急変、ゲリラ豪雨などに遭遇することももちろんあります。
そんな時に、知識・対処方法を知っているだけで、身にかかる危険を
減らすことができます。
今や気象情報は携帯電話でもすぐに調べられます。
出発前に「大気が不安定」このキーワードがないかチェックしましょう。