安全への取組み~安全スローガン~
安全スローガン
平成29年3月度安全スローガン
2017-03-04
だんだん暖かい日も増えてきました。
年度末になり、建設業では一番あわただしくなる季節になりましたね。
ご存知ですか?3月は交通事故が多いんです。
○平成29年3月度安全スローガン
『交通事故の要因を理解し、事故を未然に防ぐ』
“また交通事故ネタかよ”と思われるかもしれませんが、信号工事の当社では、
事故で破損した信号機の復旧なども請け負うことがあります。
通常のドライバーとは違う角度からも交通事故の怖さを実感していますので、
事故を未然に防ぐため、確認をかねて会議することにしております。
《3月は交通事故が多い》
3月は12月に次いで交通事故が多発する時期です。
やはり年末・年度末で世間が慌ただしく動くことが要因かと思われます。
事故を回避するために、気持ちと時間にゆとりをもって運転することを
心掛ける必要があります。
《安全運転のポイント》 ~よくある事故を防止せよ~
よくある事故がどのようなものか、ご存知でしょうか。
自動車事故の内、7割以上が4種類の事故に分類されます。
よくあるからこそ、事故を防ぐためのポイントを押さえておきましょう。
①追突事故
主な要因:わき見運転、動静不注意
対策 ・前方車両の不意な減速、停止を予想する
・運転に集中する
・車間距離を確保する
特に注意する場所:直線道路・交差点
②バック時の事故
主な要因:安全不確認等
対策 ・ミラーやモニターだけに頼らず、目視で確認
・見えないときは下車して安全確認
・歩くくらいの速度でゆっくりとバック
特に注意する場所:駐車場
※駐車場では“当て逃げ”や“いたずら”などの被害もあります。
マナーの悪い車の隣などは避け、駐車スペース内にきちんと駐車することが
大切です。
③出会い頭事故
主な要因:安全不確認、一時不停止等
対策 ・一時停止の標識のある場所では、完全停止して左右を確認
・自動車、自転車、歩行者の飛び出しに注意する
特に注意する場所:信号機のない交差点
※交差点のミラーには頼りすぎないこと
ミラーでは距離感がつかみにくいうえ、自転車や歩行者を見落とし
やすくなります。
ミラーを参考に、目視確認がとれるまで徐行運転を心掛けましょう。
④右左折時の事故
主な要因:安全不確認、動静不注意等
対策 ・右折時は、対向車の陰に隠れた危険を予測
・左折時は、車両の死角を意識し、左後方巻き込みに注意
・横断歩道の歩行者・自転車の動向にも注意
特に注意する場所:市街地の交差点
※焦った右折はしないこと
対向車だけでなく、その背後からくるバイクや、横断中の歩行者、自転車
にも十分注意することが重要です。
春休みで子供も増える時期です。飛び出しや駐車場で遊んでいることも
考えられますので、十分注意しましょう。
平成29年2月度安全スローガン
2017-02-06
頭部を守るためのヘルメット(保護帽)、現場作業には不可欠です。
災害対策でご家庭でも用意している方もいるのでは。
ところでそのヘルメット、本当に安全ですか?
○平成29年2月度安全スローガン
『保護帽を適切に着用し頭部の負傷を未然に防ぐ』
一口にヘルメット(保護帽)といっても、実はいろいろ種類があります。
そのヘルメットが作業内容に合わなかったり、使用方法が不適切な場合、
頭部を守ることができないかもしれません。
今回はヘルメット(保護帽)について、調べてみました。
《保護帽の種類》
○飛来・落下物用と墜落時保護用
保護帽は性能は労働安全衛生法に基づく「保護帽の規格」により
飛来・落下物から保護するための規格(飛来・落下物用)と、墜落時の危険を
防止するための規格(墜落時保護用)が定められています。
「保護帽の規格」では、保護性能と試験方法が定められており、検定機関
による型式検定に合格した製品のみ、保護帽として製造販売できます。
検定合格品には、必ず“型式検定合格番号“が記された検定ラベルが
貼ってあります。
○電気用
電気用保護帽もあります。こちらは「絶縁用保護具等の規格」により
帽体の電気的な絶縁性能と試験方法が定められています。
この規格では、使用時の電圧別に三段階の種別が定められ、こちらにも
型式検定合格番号が検定ラベルに記載されます。
高電圧用(3,500V~7,000V)の規格をもつものが多いようです。
当社で使用している保護帽もこちらのタイプです。(写真右参照)
○材質による選び方
保護帽の性能は材質によっても変わります。
材質ごとにそれぞれ長所短所があるので、作業内容や環境に合ったものを
選ぶ必要があります。
~主な材質~
①FRP(繊維強化プラスチック)
…衝撃吸収、熱・薬品には強いが、絶縁性が低い。電気作業は不向き。
・衝撃吸収◎ ・耐熱◎ ・耐薬品○ ・耐候性◎ ・耐電性×
②PC樹脂(ポリカーボネート)
…衝撃吸収、耐熱性は良いが、薬品・油脂に弱い。
塗装業、設備業など、薬品・オイルなどを使う作業は不向き。
・衝撃吸収◎ ・耐熱○ ・耐薬品× ・耐候性○ ・耐電性◎
③ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)
…一部の薬品には弱い、自己消火性がないので溶接などには不向き。
・衝撃吸収○ ・耐熱△ ・耐薬品△ ・耐候性○ ・耐電性◎
④PE樹脂(ポリエチレン)
…薬品・油脂に強い、表面が柔らかく、傷などがつきやすい。
塗装・機械設備業など薬品・油脂を使う作業に最適、溶接作業は不向き。
・衝撃吸収○ ・耐熱× ・耐薬品◎ ・耐候性○ ・耐電性◎
《保護帽の着用方法と注意点》
○着用前の点検
保護帽も使用するうちに劣化や損傷により安全性が損なわれていきます。
外見に異常が見られたら、使用を中止しましょう。
日本ヘルメット工業会において、使用前の点検20のチェックポイントを
紹介しています。こちらを参考にチェックするとよいと思います。
また、傷等が見当たらなくても、劣化はしています。
使用開始から約3年を目安に(FRPは5年)、新品に交換しましょう 。
○正しい着用方法
①保護帽はまっすぐに深くかぶる。(後ろに傾けたりしない)
②ヘッドバンドを頭の大きさに合わせて調節し、確実に固定する。
③アゴひもを緩みがないようにしっかりと締める。(着用中はゆるめたり外さない)
ヘルメットをかぶる=工事の人 といってもいい位、現場作業の必需品、ヘルメット。
ヘルメット自体は、ホームセンターや通販などでも気軽に手に入れることができますが、
かぶっていれば安全、というわけではありません。
作業内容に合わせて、適切な材質を選び、正しく着用して、安全に安心して作業できる
ようにしましょう。
平成29年1月度安全スローガン
2017-01-09
明けましておめでとうございます。
新年一回目の安全スローガンです。
○平成29年1月度安全スローガン
『高所作業における墜落災害の防止2』
当社では高所作業は不可欠です。
高所作業での墜落事故については昨年5月の安全スローガンでも触れましたが、
今回は前回をふまえ、安全帯について確認していきます。
《安全帯について》
高所作業での災害防止対策として、安全帯・ヘルメットの着用は必須です。
安全帯は正しく着用し、定期的に点検することが重要です。
○装着方法
・バックルに胴ベルトを通し、ベルトの先端は必ずベルト通しに通す。
・胴ベルトは腰骨のあたりでしっかりと締め、固定する。
※腰骨より上に装着すると、落下阻止時に肋骨損傷の可能性があり、
腰骨より下方の場合には体がすり抜ける場合がある。
・フックはベルト端部や作業服などを挟み込んでいないか、外れ止め
装置が完全にとじているかなどを確認する。
○安全帯の点検
安全帯は使用するうちに劣化や損傷により安全性が損なわれていきます。
日常点検を心がけ、異常が見られたら即時交換が必要です。
また、使用開始から2~3年を目安に新品に交換しましょう。
点検箇所:ランヤード・縫製部・環類・フック部分・バックル・胴ベルトなど
① 毎回使用前に点検する。特にランヤード(ロープ部分)
② 月に一度はより念入りに点検する。
③ 使用中に異常を感じたら使用を中止し、再点検する。
④ 点検で廃棄基準に該当する場合は直ちに交換する。
○以下に該当する場合は即時交換
【縫製部】
・縫製部にゆるみ、縫製糸が1箇所以上切断している、縫製糸が摩耗 など
【環類】
・深さ1㎜以上の傷、変形、錆びつき、
・ねじの緩み、D環止めの破損 など
【フック・補助フック】
・フックかぎ部内側に傷、外れ止め、
・安全装置の動きが悪い、変形、錆びつき、
・フック外側に1㎜以上の傷、バネの折損、または弱くなっている など
【バックル】
・バックル取付け部の縫製糸の摩耗や折損、錆つき・変形、バネの折損・紛失、
・リベットのカシメ部に異常がある、リベットの頭部が1/2以上摩耗 など
【胴ベルト・補助ベルト】
・ベルトの耳または中に3㎜以上の損傷、ベルトの両耳の擦り切れの激しいもの、
・塗料・薬品などで変色・溶解がある、先端止めの金具の破損・ほつれ、
・バックル締付け部のベルトが傷んでいる など
【伸縮調節器】
・伸縮の作動が円滑でない、錆びつき、腐食がある、
・目視で変形がわかる、深さ1㎜以上の傷、バネの折損
・リベットの頭部が1/2以上摩耗 など
安全帯の各メーカーで点検の際の取替目安などを図解で掲載していたりします。
点検時の参考にするとよいでしょう。
12月度安全スローガン
2016-12-01
12月、年末です。
「師走」と聞くだけで気ぜわしくなりそうな時期になりました。
この時期に多くみられる事象から、今月のスローガンです。
○12月度安全スローガン
『ハイビームを活用し前方の危険を早期発見』
《12月に交通事故が多発する要因》
◎警察庁発表によると、交通事故は発生件数・負傷者数・死者数すべてにおいて
12月がいちばん多いとされています。
その要因として、
○ 降雪・路面凍結によるスリップ
○ 年末年始に向けての物流量等の増加
○ 年末帰省ラッシュに伴う交通量増加 などが挙げられます。
また、普段運転をしない人がハンドルを握ることが増えるのも、事故のリスク
を高める一因と考えられます。
《交通事故が発生しやすい時間帯》
◎交通事故発生が多い時間帯は、朝の通勤時と帰宅時、夕方から夜にかけて
多くなっています。
統計では、夜間の事故は死亡事故になりやすいと出ています。
このあたりの詳細は10月度の安全スローガンをご参照ください。
《事故回避に向けた気構えと対策》
◎交通事故、重大事故のリスクが高まる12月。
この時期の運転はいつも以上に細心の注意を払う必要があります。
以下は事故回避に向けた対策の一例です。
○ いつも以上に気を引き締めて運転する
年末はなにかと慌ただしく、運転時も気ぜわしく注意力が散漫になるかも
しれません。時間にも気持にも余裕をもって、落ち着いてハンドルを握る
ように心掛けましょう。
また、冬休みに入ると普段は見かけない時間に子供が遊んでいることも。
走り慣れた道でも、急に子供が飛び出して来るかもしれません。
いつも以上に注意をして安全運転を徹底しましょう。
○ 車の冬支度をする
今年は例年より早く、11月に雪が降りました。
降雪・積雪 が予想される地域で車を運転する場合は、
早めにスタッドレスタイヤに交換しておく・タイヤチェーンを準備する、
など車の冬支度をしておきましょう。
また、雪道やアイスバーンでの運転方法にも、スリップに備えて
車間距離を取り、エンジンブレーキを活用するなど注意が必要です。
○ 早めのヘッドライトの点灯
日没が早い冬場は、暗くなってきたと感じたら、
早めのヘッドライト点灯を徹底しましょう。
ドライバーも視認性が良くなり、歩行者も車の接近を知ることができ、
事故の回避策として有効です。
また、街灯の少ない道やカーブの多い道、暗い山道など、
見通しの悪い場所ではハイビーム(上向きライト)を活用しましょう。
これによって対向車や歩行者にいち早く気づくことができます。
今秋『警察庁がハイビームの使用を推奨』、というニュースがありました。
去年発生した夜間死亡事故のうち、96%がロービーム(下向きライト)使用、
ハイビームを使うことで防げた事故もあるといいます。
ただし、10月度の安全スローガンでも触れましたが、ハイビームにより
蒸発現象など、かえって事故を誘発する場合もあります。
重大事故を防ぐには、ハイビーム・ロービームの適切な切替と、
何より危険に気づいたら安全に停車できる速度で走ることが重要です。
11月度安全スローガン
2016-11-04
○11月度安全スローガン
『飛来災害・落下災害の防止に努める』
気温も下がり、暗くなるのも早くなっておりますね。
かじかんだり、手元が暗くなったりすることも多くなるでしょう。
今月は4月度の安全スローガンでも取り上げた、飛来・落下災害についてです。
我々工事業者にとって身近な災害、飛来・落下災害を再度ピックアップします。
◎落下災害については、4月度の安全スローガンをご参照ください。
《飛来・落下災害は死亡災害の6%・死傷事故の11%》
◎建設業の飛来・落下災害はここ数年で減少傾向ですが、過去3年の平均で、
1年間の死亡災害は20件、死傷災害は1,870件が発生しています。
建設業災害において、飛来・落下災害の占める割合は、
死亡災害の6%・死傷事故の11% となっています。
《飛来災害》
◎飛来災害を発生形態で分けてみますと、
・加工・処理中の物体片の飛来… 40%
・加工・処理中の物体の飛来 … 27%
・破裂による飛来 … 2%
・その他 … 31%
『加工・処理中の物体』おける被害が6割に及びます。
防止対策にはまず、加工処理作業で破片を飛ばさない、もし飛ばしても
何らかの形でブロックできる処置が重要となるでしょう。
◎飛来災害で被害が大きいのは目の災害です。
小さな破片でも、目に入れば大変な被害を受けます。
これらが自分自身や周辺作業者に飛散しないよう十分配慮し、
飛散した場合でも目に入らないよう、保護メガネを着用しましょう。
◎また強風で現場に設置していた板やシートなどが飛ばされ、作業員や
第三者に被害が出ることもあります。
強風が予測される場合はこれらを養生しておくことも重要です。
※「強風」とは、10分間の平均風速が毎秒10m以上の風を言います。
強風時には、高さ2m以上の作業・型枠組立作業などは禁止されています。
飛来・落下災害は作業員本人だけではなく、近くで作業していた同僚や
偶然そこに居合わせた第三者に及ぶことも少なくありません。
交差点内の工事という性質上、歩行者や通行中の車に被害がでることも
考えられます。
その現場でどのような災害が起こりうるか、常に意識しながら日々の作業に
取り掛かりましょう。